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2011.09.20
小峰城跡石垣の復旧へ/国補正成立後に修復費申請/概算事業費15~20億/白河市
東日本大震災により9カ所の石垣が崩落した国指定史跡・小峰城跡について白河市は、国の文化財災害復旧事業により石垣の修復に取り組むことを決めた。事業費は現段階の概算で15~20億円を見込んでおり、今年度の国3次補正予算の成立後に修復予算の申請を行う方針。
小峰城跡の石垣は、築城以来約400年にわたり存続してきたが、今回の地震により9カ所が崩落したほか、その他の部分も崩落の危険にさらされている。市シンボルである小峰城跡の石垣を、先人の智恵にならい400年先の未来まで存続させるため、伝統的工法に基づき石垣の再生に取り組んでいく。
今後、今月下旬から樹木・発掘調査に着手し、専門家で構成し史跡の保存管理の方針と石垣の修復方法などについて検討する「小峰城跡保存管理計画策定委員会」を10月1日に立ち上げるなど、12月頃からの着工を目指していく。事業期間は5~7年程度を想定している。
市では、石垣の修復にあたり寄付金を募るほか、古写真や絵ハガキなどの資料を収集する(受付=市文化財課)。また崩落等の現状を確認してもらうため復旧工事開始後には立ち入れない本丸部分の石垣崩落現場見学会を10月2日午前10時から実施する。誰でも参加可能で、希望者は当日、小峰城跡芝生広場に集合のこと。
小峰城正門周辺の石垣崩落状況(撮影4月)→