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2019.07.17

高校生が屋外家具製作/大熊町に贈呈

高校生のアイデアを活かしたストリートファニチャー(屋外家具)で帰還した住民たちの交流を広げる「きっかけづくり」につなげようと、県と大熊町が進めていた「高校生による復興公営住宅のコミュニティ形成支援事業」の贈呈式が11日、大川原災害公営住宅団地中央広場で行われた。
2017年に、いわき市勿来町に整備した復興公営住宅団地内で県立勿来工業高校建築科生徒と施工業者が協力して「巣箱」を設置し、高齢者の引きこもり防止や住民交流につながったことを踏まえ、住民のコミュニティ支援と、若者への木材加工技術の継承も目的に加え、昨年5月に県内建築系高校に協力を依頼。郡山北工業、会津工業、喜多方桐桜、勿来工業4校の3年生(当時)約35人が課題研究の授業として取り組み製作した。県木材協同組合連合会(県木連)が材料のスギ材を提供し、加工製作に当たって技術指導した。2団地における支援事業で県は今年度、全建賞を受賞している。
贈呈式には郡山北工業高校の生徒4人を含め関係者約10人が出席。新関永県土木次長(建築担当)が「独創的なアイデアでさまざまな家具を製作してくれた。町民の交流拡大につなげていきたい」とあいさつ。同校の板橋聖汰君(3年)が渡辺利綱町長に目録を渡し「先輩たちの作品で、少しでも住む人たちが元気を取り戻すことができたらうれしい。これからも町の復興を応援していきます」と励ましの言葉を送り、渡辺町長が「団地内が明るくなりました。多くの町民に親しんでもらえると思います」とお礼の言葉を述べた。板橋君ら4人は、今年度もコミュニティ形成支援事業に協力し、同団地内に設置するストリートファニチャーの製作を予定している。
ストリートファニチャーは、郡山北工業高校が組み合わせで自由に変形する「ランバーベンチ」4基とステップスクエアベンチ1基、「足つぼ」効果がある「はだしでテクテク『てくる』」と名付けた健康器具など。公園内に3種類7基と町役場庁舎内に丸椅子とベンチを設置した。会津工業高校は町役場本庁舎と会津若松出張所にそれぞれテーブルと椅子のセット。喜多方桐桜高校は公園内に2種類のベンチを2基。勿来工業高校はベンチと時計塔で、施工中の団地第2住区に9月ごろ設置する予定。


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