福島建設工業新聞社

今年度の県建設業新分野進出優良企業表彰式が17日、福島市の杉妻会館で行われ、会津木綿の製造販売に進出した東北入谷まちづくり建設(会津若松市)に、猪俣慶藏土木部長から知事表彰が授与された。
表彰式には猪俣部長、会津若松建設事務所の小檜山滋人次長、東北入谷まちづくり建設の小野太成社長、同社が新分野進出に当たり設立した「㈱はらっぱ」の原山修一専務らが出席。猪俣部長が「新事業展開に向けたこれまでの努力に敬意を表する。チャレンジ精神を持った企業が誇りと意欲を持って活躍できるよう支援していきたい」とあいさつした。
新分野に進出し県の認定を受けた建設企業のうち、他の模範となる優れた成果を収めている企業を表彰。取り組みを発信することで、新分野進出への意欲を高める。受賞者は入札参加資格審査で主観点の加算措置が受けられる。今年度は5月1カ月間に募集した。
東北入谷まちづくり建設は、県伝統工芸品・会津木綿の製造販売での受賞。2017年6月に県の認定を受けている。廃業した会津木綿工場の事業を継承し、新会社㈱はらっぱを設立。今では希少な豊田自動織機製の織機を使った地場の伝統産業を守るとともに、アパレル企業とのコラボレーションなどの取り組みを通じ新たな雇用、観光資源化を生み出した点が評価された。
小野社長は「事業が順調に進む中での受賞は非常に光栄。地域の伝統産業なので、継続して運営していきたい」と意気込みを述べた。