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2020.01.29

若手のみで住宅建築、プロジェクト始動

将来の大工不足を見越し、若手の大工育成に力を入れる会津建設(福島市、芳賀一夫社長)は、若手大工のみで一般住宅を建築し、実践的に大工を育成するプロジェクトをスタートさせた。
施工を担当するのは同社社員で19歳~23歳の若手大工11人。現場監督も23歳、入社5年目の社員が務める。指導役として大工歴31年のベテラン社員を配置し、適切に現場を監理する。
今回建築するのは、W造平屋、木造軸組工法で施工する福島市内の一般住宅。施主はプロジェクトの応援モニターとして協力しており、工期を長めに見る代わりに工賃が割り引かれる優遇措置を受けられる。工期は5月31日。
若手大工らは、施工に関するすべての工程を自分たちで行うほか、木を熟知した大工を育成するという同社の方針に基づき、木材の加工段階から作業に携わっている。自分たちで墨付けし、セミプレカットした木材を実際に組み上げていく。
24日にはプロジェクト1棟目となる施工中の住宅が上棟を迎えた。芳賀社長は「今後の大工不足を考えると若手大工の育成は重要。この経験を大事にしてほしい」と述べた。
現場監督を務める吉田晴樹さんは「施主にはプロジェクトに協力してもらい感謝している。今回施工に携わる11人が、10年後にはベテラン大工として一緒に仕事ができるよう技能を高めていきたい」と抱負を述べた。
モニター協力するこの住宅の施主は、育成プロジェクトについて「若手大工が全員社員であることに感動。プロジェクトに協力し、大工の成長を見守ることができうれしく思う。立派な大工になってもらいたい」と話している。
同社は住宅営業の中で応援モニターを募り、同プロジェクトを続けていく。今後はモデル住宅を若手のみで建設し、育成につなげるとともに、品質の良さもアピールしていく。


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