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2020.07.22

現状分析と課題を整理/県水道ビジョン検討会

県は20日、福島市の杉妻会館で「県水道ビジョン」の改定に向けた第3回検討会(座長=長岡裕東京都市大学工学部教授)‌を開き、現状分析や抽出した課題について整理した。8~9月に事業体等へ基盤強化方策についてのヒアリングを行い、10月ごろの第4回検討会で素案をまとめる予定。今年度末の改定を目指している。
同ビジョンは水道事業の在り方や基盤強化の方向性を示すもので、計画期間は10年間。
検討会では、重要な課題として、施設の維持管理が適切に実施されていないことや、水道施設の耐震化が不十分であることなどが挙がった。
県内で維持管理計画を策定していない施設は取水施設26.8%、浄水施設26.9%、配水池21.1%、管路56.9%。計画を策定していても、人手不足などから点検・清掃を実施できていないケースも見られた。
県内施設の耐震化率は浄水施設29.2%、配水池38.7%、ポンプ場32.3%、耐震管4.6%でいずれも全国平均よりも低い。耐震性の低い石綿セメント管の残存率は1.9%で、全国平均よりも高くなっている。
基盤強化の方策としては、各事業体に対し維持管理計画や施設更新計画の策定・実行、適切な管理体制の構築を求める案が出された。
委員からは「根底にあるのは人手不足。技術者の確保や育成が急務」「事業体にも限界がある。より実効性の高い策を考えるべき」「重点的な項目を絞り込み、対策に優先順位を付けては」といった意見が挙がった。


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