福島建設工業新聞社

第3セクターの阿武隈急行が31日、およそ1年ぶりに全線再開通した。昨年10月の台風19号で伊達市富野―宮城県丸森間約15.4kmが大きな被害を受け、その復旧工事が進められてきた。同区間は阿武隈川沿いの山間部が大半で、被害が集中した。あぶくま駅はホームがえぐられ、鉄路もそばの法面崩壊で埋まるなど全体で約45カ所被災した。
このほど復旧工事がほぼ終了したことで再開通することになった。31日に丸森駅で記念式典が行われ、菅原久吉社長、須田博行伊達市長らがテープカットした。この後、一番電車として富野駅に向かった。紅葉が始まった山あいの沿線では、住民らが手を振って再開通を祝福した。なお、同区間は当分の間通常の半分45km程度で走行する。