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2019.11.29

ロハスの橋で試験施工/日大工学部

本県の地産地消材を使って開発した高耐久性コンクリートによって、100年後も健全で安心して使える橋を造る日本大学工学部の「ロハスの橋プロジェクト」(プロジェクトリーダー=岩城一郎教授)。今月23日には、東北電力原町火力発電所から発生したフライアッシュ(FA・石炭灰)を混合した生コンクリートによる床版の試験施工を行った。来年度はロハスの橋「モデル橋」として常磐自動車道4車線化工事に伴うPC橋梁への採用が予定されている。FA混合高耐久性コンクリートによる場所打ちPC床版は全国初。
今回行ったのは施工性確認試験で、ネクスコ東日本東北支社との共同研究として行った。岩城教授、学生、大手・地元ゼネコン技術者、施工協力の矢田工業関係者など合わせて約50人が見守った。
国内で初めて大学キャンパス内に設置した実物大の橋梁モデルを使用し、生コン圧送ポンプ車を使って床版のコンクリート打設を行った。①フレッシュ性状(スランプ・空気量の経時変化、ブリーディング、凝結など)②施工性確認(荒均し、マット敷設等作業時間など)③硬化性状・耐久性(拘束膨張、塩分浸透など)について今後、半年から1年を目途に検証する。
ロハスの橋プロジェクトは2014年にスタート。社会インフラ施設の老朽化問題で、最も深刻な道路橋のコンクリート製床版に焦点を当てる。FAコンクリートの研究成果については、国土交通省の三陸道路など復興支援道路のRC床版に採用されている。現在進行中の第3期プロジェクトでは、FAコンクリートの現場打ち床版製作とASR(アルカリシリカ反応)床版の強度向上対策などに取り組んでいる。


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