福島建設工業新聞社

県は復興庁、経済産業省とまとめた「イノベーション・コースト構想を基軸とした産業発展の青写真」を踏まえ、「重点推進計画」を改定する。
17日開いた新生ふくしま復興推進本部と福島イノベーション・コースト構想推進本部の合同会議‌​で改定案を決定した。3月に国に認定申請する。内堀知事は「計画の推進に当たり県民や市町村の意見を丁寧に聞き、オール福島で取り組みたい」と述べた。
同計画は、同構想の実現や新たな産業の創出等の取り組みを示した実行計画で、目標は①浜通り地域等の15市町村における自立的な経済復興の実現②県全域での先端産業の集積による全県的な経済復興の実現③世界に誇れる福島の復興・創生の実現。今回は同構想に関わる部分の改定で、期間は2025年度末まで。「新たな産業創出等」については20年度末までに別途改定を行う。
同構想の重点分野には①廃炉②ロボット・ドローン③エネルギー・環境・リサイクル④農林水産⑤医療⑥航空宇宙―を掲げた。廃炉については、地元企業の人材育成や発注方法の改善に取り組み、建設・解体・調達など幅広い分野で地元の参画を進める。ロボット・ドローンでは企業や研究機関の誘致を行い、地元とのマッチングを促進する。エネルギー関連の取り組みは、再生可能エネルギーの導入やスマートコミュニティの構築などを掲げた。
農林水産分野は、ICTを活用したスマート農業・林業の実証や社会実装を目指す。医療関連では、地域復興に資する技術開発や実用化への取り組みを挙げた。航空宇宙は、関連企業の誘致を進めるとともに、地域の中核となる企業の育成に努める。