福島建設工業新聞社

会津若松商工会議所建設部会(小野太成部会長)は27日、会津若松市の同会議所で、ジェンダー平等の実現に向けたセミナー‌を開いた。
女性活躍への方策を探り、人材の確保につなげようと企画した。会場には会員ら13人が参加したほか、Zoomでの配信も行った。小野部会長は「建設業界に女性の活躍が浸透してきているが、男性中心の体制は抜けきれていない。ジェンダー平等を目指して認識を新たにし、今後の活動に生かしていこう」とあいさつした。
講師は、合同会社アイ・ジー・シー代表社員の宮脇恵理氏が務め、オンラインで参加した。宮脇氏は建設業向けの原価管理システムの開発・販売などを手掛けているほか、大分県の建設産業女性活躍推進事業「BLOCKS(ブロックス)」の企画運営を行っている。
宮脇氏は「男性社会だからこそ、今後の女性活躍の伸びしろが期待できる」と述べ、若手や女性を即戦力として育成するプログラムを紹介。コスト管理士協会が取り扱う民間資格「建設コストマネージャー」の内容や取得方法などを説明した。
企業側と女性技術者の意識の差にも触れた。企業側が体力面や勤務時間、代替要員などを課題と捉えているのに対し、女性側は社内の雰囲気や特別扱い、理解不足を問題視していると述べ、ギャップを埋めることで一層働きやすい職場になると説いた。