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2022.02.21

県管理橋梁初でフライアッシュ混入Co打設

県道熱塩加納山都西会津線の一ノ俣橋上部工事(施工者=矢田工業)で、県の橋梁工事で初めてフライアッシュ混入コンクリートを使用したRC床版の打設が行われた。
フライアッシュは火力発電所で石炭を燃焼した際に生成される灰の微粒子。混和すると、セメントのみの場合に比べ耐久性が高く、アルカリシリカ反応や塩害による劣化の抑制効果も高まる。
沿岸部や積雪地の多い県内は塩害や融雪剤散布による劣化が起きやすい環境のため、インフラの耐久性向上や維持費縮減検討の一環として取り組んだ。
県は一ノ俣橋専門技術委員会(委員長=湯田博文喜多方建設事務所事業部長)を組織。日本大学の岩城一郎教授や子田康弘教授など学術経験者も参加し施工に向けた検討を進めた。
フライアッシュは東北電力原町火力発電所で採取したものを使用。本施工を前に試験施工も行った。6m×9.2mの型枠に鉄筋を組み、実際の打設床版厚と同じ190㎜で打設。試験結果を踏まえ本施工の準備を万全に整えた。
本施工ではコンクリートを88㎥使用。1㎥当たり50㎏のフライアッシュを混入し、単位水量は170㎏と設定。管理者8人と施工技能者24人を配置し、幅員方向に1.5mずつ打設高を入念に確認しながら打ち込んだ。
締固め、均し作業後の状況もフライアッシュの効果でブリージング水はほぼ見られず無事施工が完了。床版は表面の不陸も無く良好に仕上がった。
一ノ俣橋は橋長43.8m、幅員5.5(7)m。形式は単純非合成鋼鈑桁橋。下部工は逆T式橋台2基。喜多方市山都町一ノ木地内に1.3kmの計画で進むバイパス路線整備区間の一ノ戸川上に架設を進めている。


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