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2014.09.19

三島町の早戸遊歩道、学生が実習で修復/地元の石材や丸太使用

三島町の只見川沿いにある「早戸遊歩道」の修復整備が学生たちの手作りで進められている。東北芸術工科大学(山形市)の建築・環境デザイン科の学生たちで「ランドスケープ」実習の一環として毎年、同町を訪れ泊まり込みで作業に当たっている。昨年度までに新潟・福島豪雨で流された既存部約1㌔の修復作業を完了、今年は新たに50㍍の新道を整備した。資材の提供、運搬で地元の佐久間建設工業(佐久間源一郎社長)が作業協力した。今年度分の作業が完了したことから18日、現地で地元住民らも参加した報告会が行われた。
ランドスケープは、その土地にある資源や歴史などを活かして、景観や眺望などの風景を創造する意味。同大学では22年度から遊歩道の修復整備に協力し、同学科の学生たちが授業実習の一環で4泊5日の日程で毎年9月に作業を行っている。地元で採れた石材や砂利、木材などを使用して砂利を敷き歩道を均し丸太橋を整備、杭や柵、石積みなどの土留めも施して風景に配慮した遊歩道を整備した。
23年7月の新潟・福島豪雨で遊歩道は完全に水没してしまったが、がれきや流木を撤去、既存の歩道部について昨年度までに修復作業をほぼ完了したことから、今年からは現在遊歩道の終点となっている旧船着き場「早戸の渡し」から、JR只見線早戸駅を目指した約1㌔の延伸整備に着手した。
今年参加した学生29人は、今月14日から18日まで4泊5日の日程で作業に取り組んだ。丸太橋や石積み、土留め柵と側溝などを整備した。今回初めて県立川口高校の生徒が参加した。将来建設業を希望している3年生の石田卓君、五ノ井大輔君の2人で、見識を広めようと校長先生のアドバイスを受けて参加した。2人は「ただモノを造るのではなく、自然や景観に配慮したデザインが大切ということを知りました」などと感想を話していた。


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