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2017.09.13

石工フェスで「国見石」の魅力発信

「石工(ロック)フェスin石蔵2017」は9日、国見町のJAふくしま未来小坂支店で開かれた。国見町歴史まちづくりフォーラムと郡山女子大学人間生活学科建築デザインコースの共催。国見町などの後援。県瓦工事組合連合会青年部などの協力。
同支店敷地内に建つ「旧小坂村産業組合石蔵」が国登録有形文化財に登録されたことを記念し、昨年度より開催。同石蔵をメーン会場に、町の文化的遺産『国見石』の魅力などを紹介した。
郡山女子大学長田城治研究室の齋藤清楓さんと長嶺麻衣さんが講演。同研究室で行った調査結果などを基に、国見石の採掘や普及・利用の歴史などを紹介した。石の採掘が終了した昭和50年代以降も石蔵の建設が続いたことから、石材が地域で親しまれ、利用の文化が深く根差していると説いた。
長田城治講師と町内外の石工職人による座談会も開催。同町の伊藤一敏氏、三の輪俊幸氏、山形県高畠町の引地兼二氏を招き、国見石と高畠石のそれぞれの特徴や利用法の違いなどについて紹介。石文化を後世に伝えていくための、石材や石蔵の利用の可能性についても意見を交換した。
会場では石切り・石加工、鬼瓦製作や瓦葺などの体験コーナーを設けたほか、石工道具・パネル展示で国見石の歴史を紹介した。国見石のかまどで炊いたご飯や、石窯ピザなどもふるまった。会場は朝から親子連れなどで賑わい、楽しみながら町の伝統文化を体感した。
同町内には現在、国見石を建材として用いた石蔵が約500棟現存している。高い断熱性・保温性や音響効果などを利用し、保存と利活用に向けて調査・検討を進めている。


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