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2013.11.07

鋼製扉倒れ洪水を流下/県内公共河川初、湯川可動堰が竣工/北陸地整阿賀川

北陸地方整備局阿賀川河川事務所が整備を進めていた会津若松市・湯川可動堰の竣工式が4日、御旗町の現地で行われた。洪水時、既存の固定洗堰では堤防天端付近まで水位が上昇し、越水氾濫の危険もあったため、旧洗堰の50㍍上流部に、可動式として改築した。池田鉄哉阿賀川河川事務所長は「工事は6月に終了し、その後台風による大雨などで4回ゲート操作を行い、上流側の水位が約60㌢低下したと推定できる」などと整備効果を報告した。
山田邦博国土交通省水管理・国土保全局治水課長があいさつし、菅家一郎、小熊慎司両衆議院議員、室井照平会津若松市長、鈴木潤一県土木部次長らが祝辞を述べた。会津治水事業促進期成同盟会副会長の山口信也喜多方市長、野田徹北陸地方整備局長が加わりテープカット。可動堰の完成を祝った。
工事は河川を仮締め切りし、23年11月、右岸側から着工した。24年10月から左岸側護床とゲート、操作棟などの工事を進め、左岸側には魚道も設置した。堰は、鋼製扉体(Steel)を、背面側に配置した空気袋(Rubber)により支持したSR堰で、ハイブリッド起伏堰とも呼ばれており、県内公共河川では初めての設置。
平常時は扉体が起立し、農業用水を貯めている。洪水時は、一定水位に達した段階で空気袋の排気弁を開放し、鋼製扉体を下流側に倒し、洪水を下流に流下させる。事業費は約8億4000万円。エム・テック、丸島アクアシステムらの施工。


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