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2015.05.26

広野駅東口ビル起工/廃炉関連民間企業、研究機関を誘致

JR常磐線広野駅東側整備事業で先陣を切る「仮称・広野駅東口ビル」の安全祈願祭・起工式が25日、広野町大字下浅見川字柳町地内の現地で行われた。福島再生加速化交付金を活用する民間主導の復興事業。
広野町と協定を結んだ清水建設が事業者となり、第1期事業として7・65㌶の産業団地を開発・造成。テナント事業用地1区画と事業用地6区画を整備し、原発廃炉事業に関わる民間企業、研究機関の出先事務所を誘致することで、浜通りの復興拠点となる新市街地の早期形成を目指す。清水建設は町から土地を20年間借り受ける。
テナント事業用地に着工した東口ビルの敷地は8359・51平方㍍。ビルは基礎免震構造6階建て延べ3464・92平方㍍。駐車場は214台分整備する。設計・施工は清水建設。ビル管理はシミズ・ビルライフケア。事務所、店舗の入居を想定しており28年3月完成、4月の入居開始を目指す。
免震構造を採用したことで先の大震災クラスの地震でも安全が確保でき、非常用発電機や太陽光発電パネルを備えることで、不慮の停電時にはテナントの事業継続(BCP)を支援する。設備面では省エネ型空調設備やLED照明を全面採用することで平常時も省エネを図る。
安全祈願祭では関係者が玉ぐしをささげて工事の無事を祈った。起工式で遠藤智町長は「新しい価値観に基づく産業団地整備であり、福島の復興に貢献していきたい」とあいさつ。事業者の吉田和夫清水建設常任顧問は「交付金を活用することで民間主導の復興事業が実現できた。東口ビルでは防災・環境面を重視し、あらゆる技術を盛り込んでいく」と述べ、出席者の代表がクワ入れを行った。
広野駅東整備事業では、第2期整備エリア6・9㌶が計画されており、災害公営住宅や宅地を開発する。町は1期・2期整備エリア内に医療機関や公共施設の誘致も検討する方針。


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