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2015.06.04

相馬福島道路発生土、復興拠点へ活用/飯舘村深谷地区に提供

東北地方整備局福島河川国道事務所は、国道115号相馬福島道路工事の発生土を、飯舘村が進めている深谷地区復興拠点整備事業に提供する。土砂受入式が3日、深谷地区の太陽光発電施設建設予定地で行われ、土砂の搬入を本格的に開始した。
これまで相馬福島道路で発生する土砂を、東北中央自動車道福島~米沢間・大笹生ICや国道349号御代田バイパスといった道路整備事業に有効活用する事例はあったが、復興関連の面整備事業に直轄事業の発生土を提供するのは県内でこれが初めて。
飯舘村は村中心部の深谷地区に、新たな村づくりの拠点として①太陽光発電施設(敷地面積2万7000平方㍍)②道の駅「までい館」(1万6800平方㍍)③花卉栽培施設(1万300平方㍍)④復興公営住宅(8300平方㍍)⑤地区集会所(2100平方㍍)⑥多目的広場(1万3700平方㍍)の集積整備を計画。建設地は水田で、接続する県道原町・川俣線とは高低差があり、造成に大量の盛土材が必要なため、発生土の活用先を探していた福島河川国道事務所と思惑が合致した。
福島河川国道事務所は今年度、霊山道路・地蔵前地区道路改良工事(小野工業所施工)の切土工で発生する約8万立方㍍の土砂を提供する。年内まで1日600立方㍍程度を搬入する予定。村は譲り受けた土砂を太陽光発電施設と道の駅「までい館」の造成に充てる。村によると約3億円のコスト縮減効果があるという。太陽光発電施設用地の造成(福相建設施工)を先行する。同施設は東芝の設計施工で今年度内の完成予定。
村は拠点整備事業全体で計16万立方㍍の土砂が必要と想定しており、28年度も継続を求める。同事務所は提供する方向で調整を進める。
村主催の受入式では菅野典雄村長、永尾慎一郎福島河川国道事務所長があいさつ。ダンプ3台分の土砂を搬入し、ブルドーザーでその土砂を敷き均した。復興拠点整備の加速につながる発生土の有効活用を喜び、菅野村長と永尾所長が握手を交わした。


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