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2011.09.05

郡山、いわきで出陣式/震災復興へ本復旧着手/東日本高速道路東北支社

東日本高速道路東北支社は5日、郡山およびいわき管理事務所など管内3カ所で、東日本大震災で被災した高速道路の本復旧工事着手に伴う安全祈願および出陣式を行い、1年半にわたる作業の安全を誓い合った。
同社では震災後、路面の段差などの応急復旧を継続するなど走行性の向上に取り組んできたが、道路本体を震災前の状態に戻し、今後の余震や災害に備えた強い道路としていくため、抜本的な本復旧に取り組むこととした。工事規制区間は管内18路線(約1300km)のうち8路線(530km)におよび、舗装、法面、防護柵など4079カ所の被災に対応する31の関連工事など総事業費約330億円を投入する。工期は、昼間のみ施工の場合は5年間程度を見込んでいたが、昼夜連続で取り組むことにより24年12月までの完了を目指していく。
県内の被災状況は舗装工事が管内最大の170万m2となるなど、管理事務所別の被災個所は福島で土工27、舗装301、橋梁18、カルバート40、その他31の計417カ所、郡山は土工68、舗装190、橋梁20、カルバート4、その他5の計287カ所、いわきで土工15、舗装86、橋梁29、跨道橋1、その他5の計136カ所となるなど、発注数は福島3件、郡山8件、いわき5件となっている。
東北自動車道・郡山IC内の郡山管理事務所で行われた式典には関係者約60人が参加した。安全祈願では神事に続いて松井端亘東日本高速道路郡山管理事務所長、復旧工事を施工する大林道路の中上記章東北支店工事部長らが玉ぐしを捧げて工事の安全を祈った。
出陣式では、松井端所長が「震災発生時、20時間後には緊急車両の交通を確保し、約2週間で一般車両の通行を可能とするなど応急復旧に尽力いただいた。ふるさとの再生へ高速道路はなくてはならない道。一日も早い交通確保という目標へ向け、昼夜連続の作業の中でも適度な緊張感を保って無事故無災害で完了してほしい」とあいさつ。中上部長が「高速交通の本復旧は復興の象徴であり、携われることは光栄で身の引き締まる思い。安全かつ一日でも早い完了を目指したい」と述べた。施工者を代表して、東北自動車道白河~本宮間舗装補修の現場代理人を務める佐竹良一さんが「安全を第一に、作業員一人ひとりが強い意識をもって作業に取り組んでいく」と述べ、安全への決意を示した。フィニッシャーや切削機、標識車など重機の点検報告と作業車両に貼付する復興スローガン「がんばろう福島」を確認し、作業車両が出陣した。

玉ぐしを捧げる松井端所長(右上)


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