福島建設工業新聞社

県建設業協会相馬支部は、県内建設業団体では初の「女性環境パトロール隊」を結成し26日、発足式と第1回パトロールを行った。女性の視点を加えて快適な職場環境の形成に努める。
相双地方では大震災以降、大規模な災害復旧・復興事業の増加に伴い事故が多発していることから、同支部では安全の基本である整理整頓の状況を評価し改善を促すため、新たに女性の視点を加えることとした。
発足式では草野支部長が「工事量の増大に伴い労災事故が多発している。現場の整理整頓、現場内の衛生状態を女性目線で評価し、改善していくことになった。初めての試みだが、ゆくゆくは県内全体に活動が広がっていくことを期待している。建設業関係では女性の入職者が少ない。現場環境を改善し、女性にとっても働きやすい職場をアピールしたいと考える」とあいさつ。隊長の横山眞由美さんと副隊長の太田由美子さんに委嘱状を手渡した。
川又健一相馬労働基準監督署長、浦山悦雄相双管内工事安全推進協議会長、木明義県建設業協会理事兼相談役が祝辞を寄せ、パトロール隊の活動に期待を示した。
横山隊長は「現場での整理整頓は安全の基本であり、これを心がけることは必ず良い仕事につながると考える。自然災害が多く発生している中、地域の安全を守る建設業の人手不足は深刻な問題。女性の目線から変化をもたらすことにより、快適な職場環境の形成を図って建設業のイメージアップに貢献し、女性であっても容易に入職、活躍できる環境整備につなげたい」と決意表明を行った。
南相馬市原町区で建設中の県環境創造センター南相馬市施設と渋佐萱浜地区海岸公共災害復旧工事の現場を回り、現場代理人から工事概要の説明を受け、事務所や休憩所、構内通路などをチェックし、支部会議室で結果報告と検討会を行った。
パトロール隊のメンバーは次の通り。
▽隊長=横山眞由美(横山建設工業代表取締役社長)▽副隊長=太田由美子(東北建設取締役副社長)▽隊員=猪狩とみ子(猪狩組取締役)緑川春美(石川建設工業土木部課長)加藤智子(小野建設建築部)高橋ひとみ(草野建設総務部)高野知美(庄司建設工業土木工事部)高野ゆうこ(関場建設土木部主任)渡部美和(関場建設リフォーム事業部)二本松紀江(東北建設総務部)平澤征子(平澤建設工業)