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2016.02.19

広野の防災緑地、9月に完成/県土木部が報道陣に現場公開

県土木部は18日、復旧・復興工事が進む広野町駅東、いわき市・久之浜両地区の現場を報道陣に公開。広野町駅東の浅見川地区防災緑地は、防災緑地全10地区のうち、完成第1号として9月に供用することを明らかにした。
新聞社とテレビ局11社が参加。広野町の富岡土木事務所で全体概要が説明され、土木企画課の菅野勝男企画主幹兼副課長が「一日も早い復旧・復興を目標に取り組み、ここ一年で形がはっきりしてきた。県民をはじめ、多くの皆さんに状況を理解してほしい」とあいさつ。同課の曳地利光事業調整担当主幹が、8日に県が公表した津波被災地の復旧・復興事業完了見通し(10日付既報)を改めて示した。
広野町駅東地区の建設現場では①浅見川堤防嵩上げ工641㍍②北迫川同661㍍③広野小高線改築工1710㍍④浅見川地区防災緑地10・7㌶―の4事業について、桶田隆司富岡土木事務所次長が28年度中に完成する見通しを説明した。農林水産部が施工している浅見川海岸復旧も、28年度の完成予定となっている。
同防災緑地は、延長2015㍍を天端高(海抜)10・7㍍に盛土しているもので、26年3月に起工。同日現在、天端高は8・7㍍まで盛土が進んだ。9月の完成へ向け、ダンプトラック35台が現場と土取り場の県立ふたば未来学園高校建設予定地間を往復している。盛土量は60万立方㍍。
防災緑地には、抵抗性クロマツなど約6万本を植樹する。3月5日には、現場中央付近で植樹祭を行う。5000本の植樹を予定しており、実行委員会事務局の同事務所道路・橋梁課が23日まで参加者を募集している。
久之浜地区では、いわき建設事務所の加藤保浩主幹兼復旧・復興部長らが応対した。大久川護岸工307㍍は、河口部を残して概成。久之浜地区海岸は、堤防嵩上げ工が2138・4㍍のうち1163・9㍍が26年度に完成し、27年度末には約60%に進捗率が上がる見通し。防災緑地11・2㌶、盛土量25万立方㍍は、今年度末で約40%まで進捗する。
県道久之浜港線改築500㍍は、いわき市が実施している土地区画整理事業の宅地引き渡しが3月24日に決まったため、同事業地内分を同時供用する。全体完成は28年度。大久川を渡河する蔭磯橋架け替えは、上・下部工とも発注済み。上部工形式はポストテンション2径間連続バルブT桁、延長79・4㍍、幅員は道路部と同じ14㍍。現場では現在、右岸側橋台と橋脚が施工中となっている。


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