福島建設工業新聞社

東北地方整備局が国道115号相馬福島道路霊山～福島間に建設する桑折高架橋(仮称)の着工式が16日、桑折町のP10橋脚建設工事現場で行われ、出席した川瀧弘之同局長らが、県内有数の橋長を誇る道路橋で、東北新幹線を跨ぎ国道4号と東北自動車道を結ぶ重要区間の工事着手を喜んだ。
桑折高架橋は、桑折町界地内の国道4号ICから、東北新幹線・東北本線を高架し、東北道・福島北JCT付近に至る橋長1218㍍、19径間(3+5+4+3+4径間)の連続鋼箱桁橋。同橋の着工で相馬福島道路沿線自治体全ての区間が工事着手した。
式典は、工事初弾として昨年度に発注した東向田地区下部工(P10～12、P15橋脚)を施工する戸田建設、第2弾の界地区下部工(A1橋台、P1・2橋脚、IC橋台・橋脚3基)施工の青木あすなろ建設が主催した。東北地方整備局と施工2社、桑折町の関係者ら64人が出席した。
川瀧局長は「桑折高架橋は東北にとって重要な区間。東北自動車道から桑折町に直接アクセスが可能で、東北中央自動車道としては浜通りと直結し復旧・復興に役立つだけでなく、山形・秋田県ともつながり東北の南北軸の一つとなる」と述べ、施工者に無事故で早期の完成を求めた。
髙橋宣博桑折町長は「相馬福島道路の開通を千載一遇のチャンスと捉える町にとって、全線早期開通の期待が一層高まった。町として復興の礎となる社会資本整備にしっかりと取り組む」と祝辞を述べた。
川瀧局長と髙橋町長がスイッチを押して施工指示を出し、掘削機でP10橋脚の場所打ち杭掘削を開始した。戸田建設の山田博之土木工事統括部長が「安全第一を徹底し、最良の品質を求めて周辺環境に配慮しながら施工していきたい。協力会社を含め、総力を結集して全力を尽くす」と謝辞を述べ、岡正人青木あすなろ建設桑折高架橋作業所長が安全宣言し無事故無災害での竣工などを誓った。
式典に先立ち行われた安全祈願祭では、石井宏明東北地方整備局福島河川国道事務所長、辻井靖青木あすなろ建設東京本店長らが玉ぐしをささげた。
桑折高架橋は、入札公告中の下部工3工区を含め、一部上部工を除く全ての上・下部工を今年度内に発注する予定。
※桑折高架橋の着工を喜び握手する川瀧局長(左)と髙橋町長