トピックス

2016.11.15

街道から地方創生学ぶ/福島で全国街道交流会議

「街道復興~東北のまち、みち再生~」をテーマとした全国街道交流会議の第11回全国大会「福島大会」が11、12日の2日間、福島市のパルセいいざかなどで開かれ、県内外から参加した600人が、街道が地域発展に果たしてきた役割などを学びながら、地方創生やまちづくりのヒントを探った。
同会議は、街道を生かした地域づくり、まちづくりに取り組む団体等の交流・連携ネットワークで、本県での全国大会開催は初めて。建設中の復興支援道路・相馬福島道路と東北中央自動車道福島~米沢を新たな街道と捉えて、その沿線自治体、関係団体等で構成する実行委員会が主催した。復興庁、東北地方整備局、東日本高速道路など後援。
初日のフォーラムでは、実行委員長の小林香福島市長が「街道が沿線地域の発展にもたらした効果を知ることで、まちづくりに活用してほしい」、藤本貴也NPO法人全国街道交流会議代表理事が「地方創生は、いかに地域のオンリーワンを生かすかが大事であり、街道はオンリーワンの一つになれる」、畠利行副知事が「大会を機に地域と街道との関わりや、街道が果たしてきた役割を再認識し、ふるさとのまちづくり、みちづくりに尽力してほしい」とあいさつした。
来賓の森昌文国土交通省技監は「相馬福島道路、東北中央道が完成すると、福島市をクロスポイントに南北、東西の高速道路ができ上がる。人と情報が行き来し、さらに地域が活性化することを願う」と祝辞を述べた。
「平成の藩政改革~殿様たちの地方創生~」と題したパネルディスカッションでは、小林市長をコーディネーターに德川宗家18代当主・德川恒孝氏、庄内藩酒井家18代当主・酒井忠久氏、福島藩板倉家20代当主・板倉敏和氏、仙台伊達家18代当主・伊達泰宗氏が対談した。引き続き、「街道・道路と地方創生」「交流・連携と地方創生」「〝住んでよし、訪れてよし〟のみちづくり、まちづくり」の各テーマ別に分科会を開いた。
最後に小林市長が大会を総括し、①江戸時代の街道が1・5万㌔のネットワークで相互に補いながら全国を結んでいたことに学び、現道や街道に新しい価値を見出し、高速道路と結び地域に生かすこと②街道の運用の仕組みや宿場町の役割に学び、道の駅のターミナル化や住民のコミュニティ拠点化を図ること③東北の景観や風土を道でつないで、沿道に暮らす人々が訪れる人をもてなすための交流資源とすること―を提言した。
2日目は、街道や史跡などを巡る現地見学会を行い、3コースに78人が参加した。


ニュース一覧

トピックス

ニュース一覧