福島建設工業新聞社

福島市と東北地方整備局福島河川国道事務所、NPO法人御倉町かいわいまちづくり協議会は30日、市内阿武隈川隈畔地区で除染作業完了によるリニューアルオープン式を行った。参加者は親水地域として長年市民に親しまれてきた憩いの場の再開を祝った。
石井宏明福島河川国道事務所長、小林香福島市長、除染業務を担当した土方建設の相原修平社長ら、関係者や地元住民約30人が出席した。
式終了後には同事務所主催で、同地区の堤防へ設置した洪水痕跡標示板の除幕式を行った。昭和61年8月水害から30年目の節目を迎え、参加者は防災、減災への決意を新たにした。
石井所長は「27年9月の関東・東北豪雨や28年の台風10号による被害など近年、水害のリスクは高まりつつある。隈畔地区を利用する中で、標示板を防災意識高揚のきっかけとしてほしい」とあいさつした。
同事務所の中野孝建設専門官が「過去の災害の記憶を風化させず、子どもたちに未来へ向けての教訓として伝えていく」と標示板の設置趣旨を説明。石井所長、小林市長、蓮沼幹子NPO法人御倉町かいわいまちづくり協議会長、清明小学校の児童4人がロープを引いて除幕した。
標示板には昭和61年8月水害時の同地区の写真などを掲載。同水害のほか、平成10年、14年の洪水の際の到達水位も掲載している。