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2018.03.28

県土木工事積算基準/改定を一部前倒し/土工「小規模」区分新設など 復旧・復興連絡協で県

県土木部は、土木工事標準積算基準の改定を一部前倒しし、5月1日適用する。国土交通省の4月基準改定内容のうち①週休2日工事の必要経費計上②ICT土工積算基準の改定(河川土工、道路土工分)③一般管理費率の改定と小規模施工の区分新設│部分。標準歩掛りや施工パッケージ関係の改定等は、10月の通常改定で対応する。
26日、県庁内で開いた県建設工事復旧・復興本庁連絡協議会の第9回会合‌=写真=​で示した。積算基準改定の一部前倒しは5年連続。
前倒し改定分のうち週休2日工事関係では、工期が長くなることで生じる経費増に対応。新たに労務費、機械経費(賃料)を補正の対象にする。今年度から実施している共通仮設費と現場管理費の補正係数も引き上げる。係数は「4週6休」から「4週8休以上」まで、現場閉所の状況に応じて3段階で設定する。
一般管理費率は、本社経費の実態を反映して見直し、工事原価500万円以下で20・29%を22・72%に引き上げる(以上23日付1面参照)。
小規模施工の採算性を改善するため、土工(掘削)で土量1万立方㍍未満の「小規模施工」区分を新設する。
ICT土工では、ICT建機の使用割合を一律25%で積算している現行の歩掛りを改め、ICT建機の実際の稼働率と施工土量により実績精算する形にする(以上26日付1面参照)。
会議には県から関係各課・室長、受注側からは木明義県建設産業団体連合会副会長、鈴木武男県建設業協会専務理事が出席。県はこれまで打ち出した施工確保対策などを説明した。
県発注工事の1月末契約率は97・3%。不調等も以前の「応札無し」が減り、予定価格超過や失格など価格を要因としたものが増えている。
受注側は、地域間にバラつきがあるものの、復旧・復興工事が実質終了し、今後の事業量が減少に向かうことに懸念を示した上で、計画的な事業量確保の必要性を改めて訴えた。
また、入札制度の運用改善や働き方改革への支援を評価する一方、現場実態に合わない設計や単価、歩掛りの改善を重ねて要望した。週休2日についても、県内事業者の取り組みを促す制度上の支援、運用を求めた。
発注見通しは、30年度予算成立前の2月9日に30年度4月発注分、今月22日付で5、6月発注分と大規模工事を公表済みで、今後5月中旬ごろに第2四半期以降の予定工事を公表するほか、引き続き精度の向上に努めるとした。受注側は公表内容の一層の充実も求めた。


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