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2018.06.13

第69回全国植樹祭/未来への希望を発信/天皇、皇后両陛下がお手植え

「育てよう希望の森をいのちの森を」をテーマに10日、南相馬市原町区雫地内の海岸防災林で第69回全国植樹祭が開かれ、県内外からの招待者ら約8000人が参加して植樹活動を行い、震災後の支援に対する感謝の気持ちとふるさとへの思い、未来への希望を全国に発信した。
大会会長の大島理森衆議院議長が「森林は国民共有の財産であり、貴重な森林資源を適正に利用していかなければならない」とあいさつ。内堀知事が「さまざまな課題が山積しているが、明るい話題も増え、復興は着実に進んでいる。国内外からの支援に感謝したい」と歓迎の言葉を述べ、緑の少年団が齋藤健農林水産大臣、中川雅治環境大臣に苗木を贈呈した。
記念植樹では、佐々木毅国土緑化推進機構理事長、内堀知事の先導で、天皇陛下が海岸防災林の基本樹種・クロマツ、南相馬市の木・ケヤキ、浜通りの常緑広葉樹を代表するスダジイ、皇后陛下が県民に親しまれているアカマツ、ヤマザクラ、ヤブツバの苗をお手植え。天皇陛下が津島マツ、飯豊スギ、皇后陛下がベニシダレ、マルバシャリンバイの種子をお手捲きされた。
全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する理解を深めるため、昭和25年から開催されている国土緑化運動の中心行事。本県での開催は、昭和45年5月に猪苗代町の天鏡台で行われた第21回大会に次いで2回目となる。
東日本大震災の大津波により、県内の海岸防災林の6割が流出、それに続く福島第一原子力事故で人と森林との関わりが薄れつつあることから、今回の大会は甚大な被害を受けた本県が進める「緑豊かなふるさとの再生」の取り組みの目標とするとともに、国内外からの支援に対する感謝の気持ちを広く発信する大会として開催した。
会場内に設置された木製の3人掛けの1800基のベンチは、県森林土木建設業協会の会員らが保管場所の旧小高商業高校から会場までの搬入、搬出作業を行った。


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