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2012.02.17

県内外から約2万人が来場/只見雪まつりで大正工業が雪像本体担当

只見町の只見ふるさと雪まつりは、雪像目当てに来る観光客も多い。雪像本体は大正工業(只見町、三瓶吉夫社長)が担当している。雪像が登場した当初は自衛隊や自衛隊OBが中心となっていたが、今では企業の技術者、地元大工らが世話役となり、雪運搬を含めると約1カ月前から作業に入る。
第40回只見ふるさと雪まつりは2月11、12日の行われ、県内外から約2万人が来場した。昨年の7月末の新潟福島豪雨で、一時は休止、規模縮小も話題にのぼった。過去に経験したことのない洪水被害。「冬来たりならば、春遠からじ」。春は新緑、雪と田子倉湖のコントラスト、秋は只見川沿いの紅葉など、町には季節ごとに誇れるものがあるが「花火は冬がいい」。雪像と花火の相性が良く、祭りの実行副委員長を務める三瓶社長はそう話している。
関東や仙台などの都市部からは大型の直通バスが何台も手配された。大型車両が安全通行できるよう、日常の除雪も建設企業が担う。早い日では夜中、午前2時には除雪機械が稼動できるよう準備した。
今回の雪像はドイツのノイシュヴァンシュタイン城をモデルにした。ディズニーランドのお城のモデルにもなっており、第40回にふさわしいものを選んだ。同社の大竹幸雄、星幸夫の両名を中心に、設計段階から町役場と調整を進めた。雪像は高さ18mでこれまでの雪像で最大、横幅は約32m。会場には大型トラック1200台分の雪を、冬期間通行止めとなる町道から運んだ。このうち約3分の2の雪を雪像に充てた。
只見町内は産業が限られ、住民同士も顔見知りが多い。ある程度の従業員数があり、機械もあり機動力を発揮する建設企業は何かと頼られる存在だが、三瓶社長は「会社は地域そのもの」と気負いはない。地域を知り地域と本気で向き合うからこそ、今回のまつりも開催にこぎつけることができた。まつり当日に来年の宿を予約が入るほどで、雪像づくりを通し、只見ファンを増やす役割も果たしている。
今回の出来栄えに、「来年、これ以上のものを」のプレッシャーがつきまとうが、これに応える社員も育ってきている


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